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オギジン編集部のガイドで駅北東エリアを食べ歩く

太宰治や井伏鱒二など多くの文化人が暮らした街・荻窪。この街が「食」の分野で最初に注目を浴びたのは1980年代でした。空前のラーメンブームのなか「荻窪ラーメン」という固有名詞まで誕生し、すぐに定着。それ以降、荻窪=食の街というイメージもつくりあげられてきたのではないでしょうか。今回は、そんな荻窪グルメの今を巡ろうと、荻窪にフォーカスを当てた情報ポータル&WEBマガジンオギジン編集部の松崎淳一さんにガイドを依頼。バラエティ豊かなグルメスポットをご案内します。

オギジン編集部の松崎さん。荻窪を盛り上げる若手キーマンです。

オギジン編集部の松崎さん。荻窪を盛り上げる若手キーマンです。

居心地バツグンの立ち飲み酒場「よるべ」

最初に訪れたのは、荻窪北口駅前通商店会に2014年9月にオープンした、立ち飲み酒場「よるべ」です。酒好きの クールなご主人、松本さん曰く「カウンターの向こう側に行きたくなったんだよね」。この店の特長は、電気と水道以外は全てご主人の手作りだという点。店の正面扉を横の壁に収納できたりと、忍者屋敷的な工夫にDIY精神がくすぐられます。価格は控えめながら(例えば琥珀ヱビスの生が480円!)、酒のセレクトは幅広く、野菜のタパスや蒸し料理が中心の肴は胃にやさしいものばかり。立ち飲みにも関わらず、何時間も居たくなる快適空間がここにあります。

内装は、まずシャッターに描いた絵を参考に作り込んでいきました。

内装は、まずシャッターに描いた絵を参考に作り込んでいきました。

皆でシャッターの絵と同じポーズをとり、パチリ。

皆でシャッターの絵と同じポーズをとり、パチリ。

男性用メニューと女性用メニューが分かれているのもユニーク(もちろん両方注文できます)。

男性用メニューと女性用メニューが分かれているのもユニーク(もちろん両方注文できます)。

ホッピーとタパスの相性は◎。グイッといきましょう。

ホッピーとタパスの相性は◎。グイッといきましょう。

よるべ
住所 杉並区上荻1-6-11
電話 非公開
営業時間 17:00~不定
定休日 不定休

荻窪で日本酒を飲むならココ「とみ笑」

次に向かったのは、この界隈でもっとも高いビル・インテグラルタワー近くに位置する創作和食の店「とみ笑」。若い ご夫婦が二人三脚で切り盛りするこの店では、新潟出身のご主人が酒蔵と親交を結んで「買うというより、譲ってもらう」貴重な日本酒(500円から)を楽しむことができます。ワイングラスや檜のおちょこなどが揃い、70種類ある日本酒を一番おいしく飲めるカタチで提案してくれるのが、酒好きにはきっと嬉しいはず。「利益は結構食材に使っちゃいますね。お客さんの笑顔が見たいんで」とご主人が語るように、豊富な食材をつかった創作料理の数々にも注目です。

赤い壁が特徴的。描かれた日本酒のイラストもいい味出しています。

赤い壁が特徴的。描かれた日本酒のイラストもいい味出しています。

新潟産の新鮮な野菜と毎日変わる旬の魚。そして貴重な酒の数々。

新潟産の新鮮な野菜と毎日変わる旬の魚。そして貴重な酒の数々。

主人の日本酒へのこだわりは、その語り口を聞けば直ぐに伝わります。

主人の日本酒へのこだわりは、その語り口を聞けば直ぐに伝わります。

とみ笑
住所 杉並区上荻1-4-1
電話 03-3392-7002
営業時間 火~金(ランチ) 11:50~13:30 火~木 18:00~24:00 金~土 18:00~2:00
定休日 日曜、月曜

お土産には荻窪名物「高橋の酒まんじゅう」

北に歩を進めましょう。天沼八幡通りにある、荻窪が誇る名店が見えてきました。「高橋の酒まんじゅう」です。30 年変わらないすべて手作りの酒まんじゅう(108円)は、電話で取り置きをして、10個、20個とまとめて買う方が多いそうです。米麹を練り込んだ薄い生地に、甘さ控えめのこしあん。あんこの味は、先代の祖父が、当時中学生だった現主人の好みを聞いて決めたそう。飾らないシンプルな味が長年愛される秘訣だ といいます。売り切れ必至ですので、お求めになりたい方は早めにどうぞ。

商品は酒まんじゅうのみ。この潔さ!

商品は酒まんじゅうのみ。この潔さ!

皮が硬くなったら蒸したり焼いたりしても美味とのこと。

皮が硬くなったら蒸したり焼いたりしても美味とのこと。

酒の匂いは強くないので、誰でも抵抗なくいただけます。

酒の匂いは強くないので、誰でも抵抗なくいただけます。

高橋の酒まんじゅう
住所 杉並区天沼3-1-9
電話 03-3220-2103
営業時間 10:00~売り切れ次第終了
定休日 日曜

北欧の雰囲気にひたれるカフェ「istut(イストゥット)」

そして、再び天沼八幡通りへ。青い外壁とガラス張りの窓が印象的な「istut(イストゥット)」に行ってみましょう。店名はフィンランド語で「座る」の意味。北欧の有名デザイナーの椅子も多く置かれていて、ファンならずとも心躍ります。オーナーご夫妻が「建具職人の友人と相談して内装から作ったんです」と話すように、内装にもかなりこだわりが。ふたりで世界一周をして、色々な国で味わった食べ物や飲み物を紹介し たいと思ったのが店を始めるキッカケだとか。荻窪でもっともお洒落なカフェのひとつです。

オーナーご夫妻の店に込めた思いが入口に立つだけで伝わってきます。

オーナーご夫妻の店に込めた思いが入口に立つだけで伝わってきます。

いたるところに手作りならではの工夫が施されています。

いたるところに手作りならではの工夫が施されています。

人気のケーキセット(850円)。シンプルなチーズケーキとコーヒーでほっこり。

人気のケーキセット(850円)。シンプルなチーズケーキとコーヒーでほっこり。

istut
住所 杉並区天沼3-30-41
電話 03-3398-3534
営業時間 12:00~17:30(L.O)
定休日 月曜、火曜

焙煎一筋。珈琲豆専門店「香ひい屋本舗」

天沼八幡神社のすぐ手前まで歩くと、今回の締め括り、オープンから26年目を迎える珈琲豆専門店「香ひい屋本舗」があります。小型の焙煎機が常時回転し、豆の焼ける良い香りが店外まで広がります。3キロの豆を選別するのに60分、焼くのに20分、冷却に10分と、時間をかけて珈琲豆を焙煎していきます。「毎日焼いていると時々スゴいのが来る。本当に焙煎に成功した豆の珈琲は、美味しいとかじゃない、感動するんだよ。 その“当たり”を求めて毎日焼くの」と主人は熱く語ります。そして常連も、その“当たり”のために足を運ぶのだといいます。

常時40種類のコーヒー豆が並んでいます。

常時40種類のコーヒー豆が並んでいます。

欠けている豆を取り除く選別作業中の店主。この細かい作業が重要です。

欠けている豆を取り除く選別作業中の店主。この細かい作業が重要です。

豆を3キロ焼いても商品として並ぶのは1.8キロほど。

豆を3キロ焼いても商品として並ぶのは1.8キロほど。

香ひい屋本舗
住所 杉並区天沼3-32-1
電話 03-3392-6899
営業時間 10:15~20:30
定休日 火曜、第3水曜

オギジン編集部に案内いただいた荻窪駅北東エリアのグルメスポット、いかがでしたか。一言で「食」と言っても、これだけバラエティ豊かで個性的な店が並ぶと、改めて荻窪の街の奥深さを感じられるのではないかと思います。そのこだわりは、味の追求のみならず店内のデザインにまで及び、自分たちですべて作ってしまったというところもいくつかありましたね。ということで、まずは今回紹介した、新旧問わずこだわりと職人気質に溢れた店を食べ歩いて、荻窪の街を楽しんでみてください。