1. 観る・歩く
  2. 芸術の秋は「阿佐谷ジャズストリート」を楽しむ!

芸術の秋は「阿佐谷ジャズストリート」を楽しむ!

日本でも有数のジャズイベントのひとつ、「阿佐谷ジャズストリート」の開催が迫ってきました(10月23日・24日の金土に開催)。20年の節目を迎える今年は「JAZZで交差する、人と街」をテーマに掲げ、地域の一体感をさらに高めて街をジャズ一色に染め上げます。そんなジャズストリートの見どころを、阿佐谷ジャズストリート実行委員会の広報マン・山本晃史さんと、杉並区役所で阿佐谷のまちづくりを担当する横溝愛さんのおふたりと一緒にチェック。誰でもふらっと立ち寄れるオススメのストリート会場から阿佐ヶ谷ならではのジャズスポットまで、巡りました。

※イベントの詳細情報は公式サイトをチェック!

山本さん(左)と横溝さん。若い力でイベントを盛り上げます。

山本さん(左)と横溝さん。若い力でイベントを盛り上げます。

ストリート会場その1「阿佐ケ谷駅南口噴水前特設ステージ」

まずは阿佐ケ谷駅南口を出てすぐの場所にある「阿佐ケ谷駅南口噴水前特設ステージ」へ。イベントのシンボル的な会場であるここでは、米国空軍太平洋音楽隊や女性18人のジャズオーケストラなど、主に大規模なジャズグループの演奏が行われます。「ここでジャズを聴いていると自然に身体を動かしたくなる。それが醍醐味ですね」と山本さんは語ります。ライブの最中はかなり混雑しますが、最初はこのステージでパワフルな演奏を堪能してみてはいかがでしょうか。

米国空軍太平洋音楽隊の演奏風景。広場が人で埋めつくされます。

米国空軍太平洋音楽隊の演奏風景。広場が人で埋めつくされます。

普段の広場。駅のホームから見下ろせます。

普段の広場。駅のホームから見下ろせます。

阿佐ケ谷駅南口噴水前特設ステージ

ストリート会場その2「阿佐ケ谷駅北口パサージュ前」

続いて向かったのは、阿佐ケ谷駅北口から徒歩1分ほどの「阿佐ケ谷駅北口パサージュ前」。力強いサウンドが響く会場で、イベント当日は、駅に降り立った瞬間ここからの演奏音が聴こえてくるほどです。ここで繰り広げられるビバップ(モダンジャズの原点と言われる演奏スタイルのこと)を毎年楽しみにしているファンも多いとか。「演奏を聴いた年配のご夫婦が突然踊り出したり、イベントならではのそんな風景もあるんです」と山本さん。南口の噴水前特設ステージと並び、イベントのもうひとつの顔と言えるでしょう。

日が沈んでからの街角のジャズは趣があります。

日が沈んでからの街角のジャズは趣があります。

それほど広くないスペースですがイベントには欠かせない会場です。

それほど広くないスペースですがイベントには欠かせない会場です。

阿佐ケ谷駅北口パサージュ前

ストリート会場その3「パールセンターサブドーム下ステージ」

南口のパールセンター商店街を進み、すずらん通りとの交点の広場を舞台にするのが「パールセンターサブドーム下ステージ」。雨の日でも楽しめる屋根付きの会場です。ここは周囲のヨーロッパ風の建物が印象的で、主にストリート系のジャズミュージシャンが演奏を行います。「いつも見ている街の光景にジャズが溶け込むのは新鮮」と横溝さん。道幅が狭く、客との距離も近いので熱量が高いジャズを体感できると評判です。

目と鼻の先で体感するジャズ。サブドーム下の名物です。

目と鼻の先で体感するジャズ。サブドーム下の名物です。

ふたりも思わず演奏のポーズ。

ふたりも思わず演奏のポーズ。

パールセンターサブドーム下ステージ

生演奏が似合う街場の居酒屋「串カツ屋エベス」

「気軽にジャズを聴きながら何かつまんで喉を潤したい」。イベント会期中にそんな気分になったら、サブドーム下からすずらん通りへ入り徒歩数秒の「串カツ屋エベス」がオススメです。バラエティ会場でもあるここでは、当日は店主の川名さんが参加する商店街バンドの演奏や、「色々な音が重なるジャズに合わせて色々な串カツを盛り合わせた」という特性の一皿「ジャズセット」などが楽しめます。串カツとジャズという意外な組み合わせ、堪能ください。

金色に光る看板とオリジナルの赤提灯が目印です。

ランプに照らされたオレンジ色の看板が目印。

当日はこの店内がライブ会場に。

当日はこの店内がライブ会場に。

うずら、さんま、ウィンナー、味付けこんにゃくなどの串が盛られたジャズセット(1200円)。

うずら、さんま、ウィンナー、味付けこんにゃくなどの串が盛られたジャズセット(1200円)。

串をつまみながら生演奏を楽しむ。ウクレレを弾く川名さんと自作の打楽器を用意して来てくれた阿佐ヶ谷で知名度No.1のパフォーマー(?)滝口さん。

串をつまみながら生演奏を楽しむ。ウクレレを弾く川名さんと自作の打楽器を用意して来てくれた阿佐ヶ谷で知名度No.1のパフォーマー(?)滝口さん。

串カツ屋エベス
住所 杉並区阿佐谷南1-12-5
電話 03-3311-6100
営業時間 15:30~24:00(水土を除く11:30~14:00はランチ可)
定休日 お盆、正月

伝説的ジャズバー「MANHATTAN」

では、阿佐ヶ谷のジャズを語る上で欠かすことのできないスポット、北口スターロードにあるジャズバー「MANHATTAN」を訪ねてみましょう。このバーは若手ジャズメンの登竜門として知られ、これまでに数多くのミュージシャンがここから巣立っていったといいます。現在も毎日のようにライブが行われ、土曜日はオールナイトセッションが繰り広げられるそう。オーナーの望月さんは「阿佐谷ジャズストリート」の立案者の一人で、ジャズピアニストとしても活躍中。若いふたりも望月さんが披露する街とジャズの話に真剣に耳を傾けていました。

店は小さなビルの3階に位置しています。

店は小さなビルの3階に位置しています。

最大25人が入れば満員になるという店内のカウンター部分。

最大25人が入れば満員になるという店内のカウンター部分。

オススメのカクテルをいただきながら大先輩の話を拝聴します。

オススメのカクテルをいただきながら大先輩の話を拝聴します。

「MANHATTAN」を演奏する望月さん。ピアノがまるで身体の一部のよう。

「MANHATTAN」を演奏する望月さん。ピアノがまるで身体の一部のよう。

MANHATTAN
住所 杉並区阿佐谷北2-2-7喜楽ビル3F
電話 03-3336-7961
営業時間 火~金19:00~24:30 土19:00~5:00
定休日 月曜、第一火曜

大人のためのジャズバー「KLAVIER」

阿佐ヶ谷でジャズといえば、南口広場に面する建物の3階にあるジャズバー「KLAVIER」も忘れてはなりません。阿佐ヶ谷出身のマスター・山川さんが1982年に開いた老舗で、もちろん「阿佐谷ジャズストリート」にも立ち上げメンバーとして初回から参加。窓から見える阿佐ヶ谷の夜景も素晴らしく、大人のためのシックなジャズバーとして愛されています。毎週金曜日と土曜日はライブが行われ、全国各地からジャズファンが集まります。季節ごとに開かれる四季折々のジャズを聞くイベントも好評です。

この日、「阿佐谷ジャズストリート」の実行委員長を務める渡辺功一さんと、某有名レコード店でジャズ部門を統括する阿佐ヶ谷在住の塙耕記さんが「KLAVIER」にお越しくださいました。おふたりからは、「ジャズの魅力は生演奏を仲間と聴いてスウィングすること。その入門としてジャズストリートに参加して欲しい」「来てくださるなら夕方がオススメ。街の夕暮れとジャズの相性は最高ですから。そしてそのまま阿佐ヶ谷でお酒を飲んでいってください」(渡辺さん)、「ジャズストリートのメンツはすごく豪華。ジャズ初心者でも良い音を出している人は分かる」「ジャズストリートは、地元住民、ボランティアの方の力でできています。これほど地元密着型のジャズイベントは日本にありません。私も阿佐ヶ谷住民として誇れるイベントです」(塙さん)といったメッセージをいただきました。

入口の看板から渋い雰囲気が漂います。

入口の看板から渋い雰囲気が漂います。

一枚木で作った豪華なカウンターやずらりと並ぶウィスキーボトルが圧巻です。

一枚木で作った豪華なカウンターやずらりと並ぶウィスキーボトルが圧巻です。

週末はクオリティの高いライブが楽しめます。

週末はクオリティの高いライブが楽しめます。

実行委員長・渡辺さんと阿佐ヶ谷在住の屈指のジャズ通・塙さん。

実行委員長・渡辺さんと阿佐ヶ谷在住の屈指のジャズ通・塙さん。

KLAVIER
住所 阿佐谷南3-37-13-3F
電話 03-3393-0418
営業時間 19:00~2:00
定休日 日曜

ストリート会場、居酒屋、ジャズバーと、イベントと関わりが深いスポットを紹介してきましたが、如何でしたでしょうか。今回はその魅力のほんの一部分しか紹介できませんでしたが、他にも普段なかなか訪れることのないような神社や教会、多様な飲食店が会場になっているなど、語り尽くせない楽しみがあります。20年続き、街の文化としてすっかり定着した「阿佐谷ジャズストリート」。ジャズのコアファンからあまり馴染みがない方まで、芸術の秋は阿佐ヶ谷でジャズを満喫してみませんか。