伝統の息吹を新しいスタイルで伝える小さな和菓子店。
「たおや」のロゴがデザインされた菓子包み。どんなお菓子が入っているのか分かっているのに、これほどワクワクするのは何故でしょう。「たおや」の和菓子には、ただ美味しいお菓子、と言う単純な期待だけでなく、地元住民には様々な想いが交錯した一つの感慨があるからなのかもしれません。

ぎっしり入ったどらやきを前にワクワク。(どらやき5個以上の購入は配送のみ)掛け紙には中央線が、さりげなくデザインされている
「たおや」は2026年4月、阿佐ヶ谷駅近くに開店した小さな和菓子店。白を基調にヴィンテージテイストのアクセントが効いたデザインショップのようなおしゃれな店内に商品見本の和菓子が、ちょこんと陳列されています。売り子のの込山さんは、化粧品会社のデザイン部門に勤務していたこともあり、ロゴ、包装、店内のインテリアにもこだわりが感じられます。

地元のみなさまの暖かい心が嬉しい。
「たおや」が開業する少し前には、「閉店した“うさぎや”のスタッフが新店を開店するらしい」という噂が流れはじめました。「うさぎや」ロスで悲嘆にくれていたファンは、たおやの商品にうさぎやの面影を感じると嬉しくもあり、繁忙でお店が逼迫するのではという心配とで複雑な思いを胸にいだいたことでしょう。
「開店直後は行列しているし地元住民は落ちつくまで我慢よ」「店員さんがたおれちゃう」「SNSに載せるのは控えよう」などと、暖かく見守る人が多く見受けられました。そんな連日盛況の「たおや」店内にて、売り子の込山さん、阿佐ヶ谷うさぎやでも腕を振るっていた職人の中屋さんにお話しを伺いました。
込山さんは 阿佐ヶ谷のうさぎやで主に接客を担当していました。
「現在のお客さまには、うさぎや時代の常連さんも多くお越しいただいて本当にありがたいです。また私たちのことを気遣っていただいて、感謝しかありません。この年になって起業するのには勇気がいりましたが、お客さまから暖かい言葉や、美味しかったと声をかけてもらえると、本当に開業して良かったと思います。当初は試行錯誤もあり、寝る間も惜しんで、たおやのことばかりでしたが、家族の協力があってこそ夢中で取り組めているのです」。

開店10分前に整理券を配る込山さん(整理券は毎日60枚)
阿佐ヶ谷うさぎやから受け取ったもの
阿佐ヶ谷うさぎや時代のレシピや縁の品々も「たおや」には引き継がれています。取材時は阿佐ヶ谷に居を構えていた漫画家・永島慎二さんのイラストが飾られていました。阿佐ヶ谷うさぎやの店主であった瀬山さんは「たおや」開業前に、どらやきの試食を重ね「うさぎやの味そのものですよ」とコメントしています。

どらやきの焼き上がりを見極める中屋さん
ユーミンの曲が流れる「たおや」の朝の厨房。作業場では、昭和・平成のJpopなど軽快な曲を聴きながら調理をしているそうです。中屋さんを中心にスタッフがどらやきを文字通り“せっせ”とつくりあげて行きます。
朝から焼き上げるどらやきは、説明するまでもなく卵の風味・みりん・蜂蜜が配合された軽いながら歯ごたえのあるカワと、やさしく口中を通り抜けるしっとりした小倉あんのバランスが絶妙。カワをぴったり閉じるからこそ味わえる美味しさです。甘辛たれのみたらし団子など、どれをとっても一級品の和菓子たち。

どらやきのフチをとじているスタッフの手元
旬を大切に
「季節に応じての水分調整は肌感覚が大事ですが、これからは秋になるので季節商品も出せたらと思っています。」 忙しいなかでも季節・旬を大切にしようと商品のラインアップを考えつくりあげていく姿勢が感じられます。

赤飯、あんみつ、みたらし団子、白玉も人気
早くも阿佐ヶ谷の顔になりつつある「たおや」
阿佐ヶ谷には街の歴史、住民の志向性を反映するかのように実に多くの和菓子店があります。専門店だけでも2024年時点では「鉢の木阿佐ヶ谷本店」「とらや椿山」「阿佐ヶ谷うさぎや」「榮太郎」「ありん堂」「福吉」「マスヤ」「菓人 結人」が存在。いずれも個性的な人気店ですが、残念ながらうち二店舗がその後廃業しています。2026年「たおや」が開店したことで、和菓子の街・阿佐ヶ谷はまた活気を取り戻しています。
※商品は季節によって入れ替わるものがあります。
公式インスタグラムでご確認ください。
- 「たおや」
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住所 杉並区阿佐谷北1-4-11 営業時間 10:00-18:00(整理券は9:50より配布) 定休日 月曜、火曜、その他臨時休業は公式インスタグラムでご確認ください。 公式SNS https://www.instagram.com/taoya0403/












