おさけと小料理 non(JR高円寺駅徒歩10分)

着物姿の女将が迎える”日常をリセットできる場所”

JR高円寺駅南口から徒歩10分のところにある「おさけと小料理 non」
着物で店に立つ女将、国本美咲さんは元々教職員を目指していたが採用に縁がなかったため、学生時代の大衆居酒屋でのアルバイト経験から、いつかはやりたいと思っていた飲食店の夢を前倒しで実現した。
新卒で入社した大手飲食会社「きちり」で店舗経営を学んだ後、1年の準備期間を経て26歳で独立、2019年6月にオープンした。
店名の“non”はフランス語に由来し”何もない空間で仕事や普段の日常をリセットしてほしい”という思いと、”ノンさん”と呼ばれたいと名付けた。

燗酒は初心者からマニアまで

笊(ざる)にごり 濁り酒で濃度が高く、熱燗の温度下がっていく味の変化も楽しめる 辨天娘(べんてんむすめ) 強力米を使った米の香りがよい。常温でも良いが燗にすると酸味と旨味のバランスが整う

辨天娘(べんてんむすめ) 強力米を使った米の香りがよい。常温でも良いが燗にすると酸味と旨味のバランスが整う。笊(ざる)にごり 濁り酒で濃度が高く、熱燗の温度下がっていく味の変化も楽しめる。

売りでもある燗酒は、日本酒好きの女将が、オープン直前にたまたま燗酒の魅力に出会い、提供することにした。
燗酒に詳しいマニアなお客さんが遠方からも訪れるおかげで、自身の知識も取り扱うラインナップもより専門的になっていった。女将は、「燗酒の魅力は同じお酒でもつけるお燗番によって時間や温度に違いがあり味も変わってくること」と語る。
また燗酒初心者には、「まずは普段の日本酒の好みを伝えてお任せで始めて頂くのがおすすめです」とのこと。

日常に寄り添うおばんざい

鮭とクリームチーズディップANOのクラッカーぞえ(左)、おから(右)

鮭とクリームチーズディップANOのクラッカーぞえ(左)、おから(右)

おばんざいメニューは、一品大体400〜600円とリーズナブルで、肉じゃがや、からあげなどお酒に合う日常的な料理を日替わりで出している。
”こつまみ”(300円)メニューの1つ、おからは元々、常連さんのアドバイスから作り始め、おいしいと評判で今や定番メニューとなった。小さい店内は、お客さんとの距離が近く、ちょっとした仕事の愚痴や恋愛相談など日々の出来事の会話も飛び交う。老若男女が日常に集う場所として楽しんでほしい。

 

おさけと小料理 non(女将、産休中により休業)
住所 杉並区高円寺南3丁目16−21 右 ビレッジサカエ 1階F
電話  03-5929-9948
営業時間 平日 16時-22時
土祝 14時-22時
定休日 火曜、日曜
SNS https://www.instagram.com/_non_sake_/

取材・撮影:福山一生

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※本記事に掲載している情報は2023年07月04日公開時点のものです。閲覧時点で情報が異なる場合がありますので、予めご了承ください。