古本を扱う個性的な店がなみじゃない!

2000年代以降、“ニューウェーブ古書店”といった言葉が生まれ、かつての古本屋のイメージは刷新され続けている。全国的にも新しいタイプの店が目立つようになってきた。ここで紹介する5店は、そうした動向の牽引役だったり、いわゆるブックカフェの先駆けだったりする。東京で古本屋を巡るなら、このエリアは絶対に外せない。

  1. Amleteron(高円寺駅徒歩4分)
  2. コクテイル書房(高円寺駅徒歩6分)
  3. 古書コンコ堂(阿佐ケ谷駅徒歩6分)
  4. 音羽館(西荻窪駅徒歩5分)
  5. TIMELESS(西荻窪駅徒歩2分)

Amleteron(アムレテロン)(高円寺駅徒歩4分)

「読書と手紙にまつわる」がテーマ

真っ白な壁、背丈より大きな本棚、特徴的な窓。古本のほかにも、さまざまなアーティストが描いたレターセットやチェコ人が焼いた陶など、どこかにありそうで、ここにしかないものが並ぶ。3ヶ月に1回ほど行うワークショップも好評だ。特に、文章を香りで置き換える『言葉と香りのワークショップ』が人気で、「特別な人に送りたい」「心のこもった贈り物を探している」といった人にオススメだ。

Amleteron[アムレテロン]
住所 杉並区高円寺北2-18-10
電話 03-5356-6639
営業時間 不定
定休日 不定休

コクテイル書房(高円寺駅徒歩6分)

古本と酒と肴と。少し変わった「古本屋」

「元々は古本屋のみの営業だったが、学生たちのたまり場になりお酒を出すようになった」というウソのようなエピソードを、笑わぬ店主が話してくれた。築100年の民家を再生した店は独特のムードに包まれており、引き戸をあけた瞬間からそこは大正時代に。食事のメニューは原稿用紙に書かれ、冬は火鉢で身体をあたためる。完成された空間には一部のスキもなく、初めて訪れたら誰もが舌を巻くだろう。

コクテイル書房(JR高円寺駅徒歩6分)
住所 杉並区高円寺北3-8-13
電話 03-3310-8130
営業時間 18:00~24:00(L.O.23:30)
定休日 火曜、第2・4月曜

古書コンコ堂(阿佐ケ谷駅徒歩6分)

店名の由来は「玉石混合」

店名の由来に反して品揃えは良く、質の高い本が多いこの店は、17坪と手ごろな広さ。そこに、文学、漫画、デザイン、絵本、写真集など幅広いジャンルの本が並ぶ。どの年齢層の人でもきっと欲しい1冊が見つかるはずだ。どの本も綺麗に扱われ、リーズナブルなのもありがたい。店の雰囲気もしみじみと良く、映画のロケ地として使われたこともある。阿佐ヶ谷の、ハイクオリティな街の古書店である。

古書コンコ堂(JR阿佐ケ谷駅徒歩6分)
住所 杉並区阿佐谷北2-38-22キリンヤビル1F
電話 03-5356-7283
営業時間 12:00~22:00
定休日 火曜

音羽館(西荻窪駅徒歩5分)

2000年代の古本屋はここから始まった

幅広いジャンルを網羅しており、多くのファンに愛される古本屋。明るい店内、清潔な本、棚づくりのセンス、心地よいBGM—店主の小さな技の集積によって作られた空間は、いつでも長居をしてしまうほど。八百屋のような古本屋を目指していると言うように日常づかいにふさわしい店である一方、古本屋を志す多くの若者が門を叩きにやってくる。普通に見えて、特別な古本屋なのだ。

音羽館
住所 杉並区西荻北3-13-7
電話 03-5382-1587
営業時間 12:00~23:00
定休日 火曜

TIMELESS(西荻窪駅徒歩2分)

時代を超えて読み継がれていく面白いものを

美術、写真、ファションなどを中心に、エッジの効いた古本が並ぶ。年代物のレアな作品集やサイン入りの本なども多く、アート関係などクリエイターが多く住む西荻窪らしい品揃えの店だ。古本をリサイクルした便箋など、オリジナルグッズが置いているのも嬉しい。週末のみ営業というスタイルをとっているが、まさに週末の西荻散策のついでにふらっと寄りたくなる店だ。

TIMELESS
住所 東京都杉並区西荻北3-21-5
電話 03-3395-8687
営業時間 12:00~19:00
定休日 月曜から木曜

イラスト:ヨシムラヒロム

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※本記事に掲載している情報は2014年08月25日公開時点のものです。閲覧時点で情報が異なる場合がありますので、予めご了承ください。